2023.1.16

「技術広報」とは?広報戦略として取り入れるべきか。言葉の定義、目的や具体的施策などを解説

「技術広報」というワードがテック企業を中心に飛び交っていることをご存知でしょうか?言葉から察するに、「技術を情報発信する」ことなんだろうなと思う方は多いはずです。〇〇広報という言葉で他に「採用広報」がよく使われる言葉です。「採用広報」は企業が求職者に自社を就職先・転職先として検討してもらい応募・採用に繋げるための広報活動です。要は「採用のための広報活動」ということです。目的はシンプルに「採用」になります。
では、「技術広報」の目的は?何のために技術の情報発信を行うのでしょうか?採用広報と同じ解釈では辿り着けません。

前書きが長くなりましたが、TechPR=直訳して「技術広報」と読める事業名を掲げている我々の考えや「技術広報」の目的、具体的施策などを解説していきたいと思います。

我々TechPRが考える「技術広報」の定義

自社の技術に関する情報をわかりやすく、戦略的に発信する広報・PR施策

我々の考えでは「技術広報」とは、技術にフォーカスした広報戦略・情報発信を行うことであって、目的は別にあります。
昨今のIT・先端技術の発達に伴い、特定の技術人材の採用強化や独自の技術を使用したビジネス立案に力を入れる企業様が増えてきたことで、「技術」で魅せていく必要性が増したために生まれた言葉だと考えています。

技術広報をやる目的

言葉の定義をさせていただいたところで、実際に弊社に来た相談内容をベースによくある「技術広報」を行う目的を解説していきます。

(1)採用ブランディング

採用広報の一部として「技術広報」を取り入れることで採用ブランディングにつながります。この要望は一番多いように感じます。社内で全部門一貫して採用活動を行なっているために、広く浅い情報しか掲載されておらず、技術系人材獲得のための環境が整っていない企業様がまだまだ多いように感じます。独自の技術やプロダクトのユニークさにワクワクするかどうかは、技術者採用において重要な点だと思います。自社で取り扱う技術の紹介や研究内容、成果が前面に出ている情報発信を行うことで、狙った人材採用につながることでしょう。

(2)サービス、プロダクトの認知・理解度向上

技術的な側面から自社開発のサービス・プロダクトのユニークさや強みを訴求することで、その価値が伝わりやすくなります。技術起点で情報発信を増やすことで、サービスの理解度向上に繋がります。プロダクトの開発状況や、描いているビジョンに共感してもらえることで、プロジェクト自体にファンが増えていき、認知度向上にも繋がることでしょう。

(3)他社とのイノベーション創出

自社技術の発信を積極的に行うことで、他社との協業の機会も生まれる可能性があります。自社開発で補えていない機能の連携機会や事業化しなかった技術が他社の技術やノウハウを用いることで新たなビジネスが生まれるかもしれません。また、サービスの技術的な魅力が投資家に伝わることで、新たな投資を受けられるかもしれません。これも、自社の技術やプロダクトの進化に繋がると言えます。

(4)社内の人材に向けての技術認知向上

一般社員が自社技術の理解を高める目的でも技術広報はとても重要です。特に大企業などでは部門が多すぎて、「研究開発チームが普段何をやっているかわからない。」「今自社がどんなプロダクトに力を入れているかわからない」といった意見もあるようです。中小企業でも、職種や担当の違いで自社理解に差が出ることは多いと思います。社外に向けた誰にでも分かりやすい技術情報の発信を心がけることで、自社の人間をつなぐツールとしても役立つと言えます。

取り入れるべき技術広報施策

前章で、技術広報を取り入れる目的も解説しました。最後に、目的が決まったところでどんな技術広報試作があるのかを簡単にご紹介します。

技術アピールに特化したWebサイトの運営

最もやりやすい施策としては、専用Webサイトを作成し運用していくことです。Webサイトには写真やテキスト情報を惜しみなく掲載できますし、紹介動画なども埋め込めますので、技術広報の発信基盤として良い役割を果たします。SNSでの発信や外部サービスへのリンク設置も容易ですので、使い勝手も良いです。

どんな技術広報サイトを作ったら良いかわからない方は、以前のブログにイケてる技術広報サイトをまとめていますので、ぜひご覧ください!

技術ブログの運営

近年、テックブログを開設し、研究開発情報や自社のカルチャー、プロダクト開発の背景といったコンテンツを発信する技術広報に取り組む企業が目立つようになってきました。

イベントの開催・登壇、技術広報サイトと比べると、ブログサービスは豊富で始めるハードルは低いため、まだ技術広報はこれからという企業は、まずはブログ運用から始めることで自社コンテンツ作りから始めてみることをオススメします。

【参考】サイバーエージェント 公式エンジニアブログ

https://developers.cyberagent.co.jp/blog/

【参考】LINE Engineering Blog

https://engineering.linecorp.com/ja/blog/

展示会などイベントへの出展

オフラインで開催されているような展示会などのイベントへ出展することも技術広報になり得ます。技術をリアルに人に触れさせることができるという点では、一番伝わりやすい発信方法かもしれません。ただイベントに出展するだけでなく、さらに効果的な技術広報を行うツールとして、展示会用特設サイトやプロダクト紹介動画を作成しておくことも重要です。

展示会出展時における特設サイト準備の重要性や参考サイトを過去ブログにまとめています。是非ご一読ください!

まとめ

伝えたい価値を掘り起こし、翻訳し伝える。

我々TechPRでは、「技術広報」をキーワードに技術領域専門のWeb制作/動画制作サービスを提供しています。
今回のブログを読んで、自社に「技術広報」施策を取り入れたいなと少しでも感じた方は、気軽にご相談ください。まずは、お客様が抱えている課題からお伺いできればと思います。

今回の記事も読んでいただきありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう。